労働条件
起業、開業したときに労働者を雇用する労働契約を締結する際、必ず明記しなければならない労働条件及び定めがある場合に明示しなければならない労働条件があります。前者を絶対的明示事項といい、後者を相対的明示事項と言います。
絶対的明示事項
労働契約締結に際しては次の事項は必ず明記しなければなりません。
- 労働契約の期間
- 就業の場所及び従事すべき業務
- 始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇ならびに労働者を２組以上に分けて就業させる場合における就業時転換
- 賃金（退職手当及び相対的明示事項２に規定する賃金を除く。以下４において同じ）の決定、計算及び支払いの方法、賃金の締切り及び支払いの時期ならびに昇給
- 退職（解雇の事由を含む）
この絶対的明示事項については、昇給に関する事項を除いて書面の交付によって明示しなければなりません。
また、短時間労働者を雇い入れたときは、その短時間労働者に対して、昇給の有無、退職手当の有無、賞与の有無を書面の交付に加えなければなりません。
退職のうちの解雇の事由に関しては、明示すべき事項の内容が膨大になる場合は、労働者の利便性も考えて就業規則における関係条項名を網羅的に示したものでも結構です。
相対的明示事項
定めがある場合には必ず明示しなければならない相対的明示事項は次の各項目です。
- 退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払いの方法ならびに退職手当の支払いの時期
- 臨時に支払われる賃金（退職手当を除く）、賞与ならびに最低賃金額
- 労働者に負担させるべき食費、作業用品等
- 安全及び衛生
- 職業訓練
- 災害補償及び業務外の傷病扶助
- 表彰及び制裁
- 休職
